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森川(記者)

本を売り、本を読む日々。
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散 漫 帖

本と映画と妄言と
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2007年の読書
 2007年に読んだ本の総数は、100冊ちょっとでした。就活と卒論で忙しかった去年と、ほぼ同数です。
 八月までは月平均十五冊〜二十冊をキープしていて、確かにこの頃は毎日のように図書館通いしていました。でも、ドストエフスキーに手を付け始めた九月以降、読書ペースは月五冊未満とがっくり落ちました。そのくせ、九月以降の方が読書時間は長かったように思います。

 今年の読書は、何を差し置いてもドストエフスキーですね。短大時代に『罪と罰』は読んでいたものの、当時はそれほど面白いとは思わず、その後に買った『悪霊』は長い間積読状態でした。が、何となく読み始めた新訳版『カラマーゾフの兄弟』が意外と面白く、その勢いのまま『悪霊』『白痴』『罪と罰』を読んだら、もうどっぷりハマッていた次第です。
 読んで吃驚したのは、ストーリー展開が意外とエンタメ重視だった点です。古きよき頃のハリウッド映画のように、これでもかというほど色んな要素が盛り沢山、見所満載。あと、出てくる人が変すぎます。しかもしゃべりまくります(ドスト作品中で一番しゃべっているのは誰だろうなー。『悪霊』のピョートルか?)。でも、実際いそうに思えるのが不思議です。ドスト=宗教がどうのこうの〜と良く言われますが、その辺のことを抜きにしても充分楽しめる。
 新訳は色々議論がなされているようですが、挫折率の高いあの作品を「最後まで読めそう」と思わせる本にした点は高ポイントですね。主要登場人物リストが書かれたしおりと、巻末の「読書ガイド」には大いに助けられました(新訳といえば、今年は「新訳」で話題になった本が沢山あったように思います。新訳ブームだったんでしょうか)。

 その他では、今年は特に海外作品の本を多く読んだ年でした。新潮クレスト・ブックスや、晶文社の翻訳シリーズなど、海外の面白い作品を沢山紹介しているレーベルに出会ったおかげでもあります。異なる文化圏で書かれた作品は、日常のちょっとした描写も新鮮に思えますね。 
Posted by pareidolie21
雑記 / 23:00 / comments(0) / -