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散 漫 帖本と映画と妄言と
きのう何食べた? 1-3(よしながふみ/講談社)
2010.08.03 (Tue)
前から気になっていた作品。
四十路のゲイカップルの食卓模様と人生模様を描いた漫画ですが、もうこれは料理本扱いでいいんじゃないかというくらい、料理シーンが多いです。 主人公の筧志郎は弁護士ですが、料理をしたいがために残業は一切しない主義という、料理人より料理に人生を捧げているような人(笑)。それにしても、仕事から帰って買い物して、一時間足らずで四、五品作ってしまうその手際の良さに、同じく自炊している者として驚嘆に値しますよ。その辺の主婦など相手にならぬツワモノです。 長く自炊をしている者として、読んでいて「あー、分かるー」という点が沢山あります。スーパーは狩り場とか(笑)。食材を腐らせると物凄く凹むとか。あと、気分が落ち込んでいても料理をしているうちに嫌な気分を忘れてしまうとか。 まぁ、彼の場合、作った料理を美味そうに食べてくれる恋人ケンちゃんの存在もデカいと思います。美味しく食べてくれる人がいる、というのは料理を続けていく甲斐にもなるし、上手くなろうとも思うものです。 アラフォー、しかもゲイとなると、色々厄介な問題や心配事も起きてくる…。親の老後の問題や、その後に控える自分たちの老後の問題、といったシビアな話も度々出てきます。しかし、悩みはあれど、腹は減るし、食わねばならない。悩みながらも料理をして、食べて…そうやって、日々は過ぎていくのだなぁとしみじみ思いました。 テルマエ・ロマエ 1(ヤマザキマリ/ビームスコミック)
2010.03.02 (Tue)
舞台はローマ帝国全盛期、風呂設計に情熱を燃やすルシウスは、何故かことある事に風呂で溺れては、その都度現代日本の風呂にワープしてしまう。日本の風呂技術に衝撃とインスピレーションを受け、ルシウスは次々と斬新な風呂を設計し時の人となるが… 『聖☆おにいさん』以来の、シュールな作品。 どこから突っ込み入れたらいいのやら…というくらい、突っ込みどころ満載。 ワープして訳のわからない世界に放り出されても、風呂と見ればひたすら観察し考察し尽く主人公…その情熱の裏には、ローマ人であるという誇りがある。でも、日本の風呂技術の高さと、日本人の快楽追求に対する姿勢にその自信も揺らくが、それでもローマ帝国の発展のために! とひたすら風呂の研究に尽くす。凄いんだか、凄くないんだか。 今後も続くようですが、どういう風に話を展開させていくかが楽しみです。 余談…書店に行ったものの、タイトルを度忘れしてしまったので、店員さんに「ローマ人が風呂でワープして…」と説明したら、ちゃんと持ってきてくれた。凄いぞ。しかし、この表紙は恥ずかしい…せめて前は隠して欲しい。 ハラショーな日々(イワノワ ケイコ/ソフトバンククリエイティブ)
2009.10.20 (Tue)
同名のブログを書籍にしたもの。 ブログも好きなのですが、そちらには載っていない話もあったので買ってしまいました。 それにしても、ワーニャさんの破格ののほほんっぷりには呆れを通り越して、癒されます。 ロシアに興味のある者としては、ニュースやちょっと固い本では知ることのできないロシアの日常が知れて楽しいです。ソ連時代の話もあるのですが、何かと陰惨なイメージしたなかったのが、この本を読むとかなり変わります。陰惨な部分もあるけれど、案外テキトーな部分もあるのが不思議…。 中でも、ソ連時代にワーニャさんが一時期マンションの同じ部屋で共同生活をしていた「赤の他人の同居人」ウラジミールおじさんの話は強烈です(笑)。起きている時は常に酔っ払ってて、飲み過ぎて立てないから這って帰ってくる…! 本には載っていないけど、酒代欲しさにワーニャ家の冷蔵庫を売っぱらってたり…! でも、仕事もちゃんと(?)しているという…。凄いぜ、おじさん…。 黄色い本―ジャック・チボーという名の友人 (高野文子/アフタヌーンKCデラックス (1488))
2009.03.07 (Sat)
表題作「黄色い本」は、田舎で暮らす裁縫の得意な女子高生が、高校生活最後の一年を『チボー家の人々』を読んで過ごす、あらすじだけ言えばはそれだけの話。
でも、本が好きな人ならこの話の凄さが分かると思います。読んでいくうちに、自分が物語の世界に入っていったり、逆に物語の登場人物が自分の日常生活にいるような気分になったり…。そんな感覚が、何気ないけれど「そうそう!」と思わず頷いてしまうリアルさを持って描かれている。 あと、読書している時は自分も登場人物の一人となって議論したりして興奮しているのに、本を閉じれば刺激のない田舎の生活に戻ってしまうギャップなんかも、田舎出身者としては我がことのように感じてしまうのです。 話の最後に、読み終わった本を図書館に返しに行くシーンがとても好きです。読み終わってしまったことは寂しいけれど、本を開けばまた会える…。けれど、彼女がジャック・チボーと再会するのは、ずっと後なんじゃないかなと、何となく思う。 その他三つの短編が収録されていますが、「マヨネーズ」が好きだなぁ。これまたフツーだけどリアルな風景がたまりません。 COPPERS 1 (オノ・ナツメ/モーニングKC)
2008.11.22 (Sat)
今月は楽しみにしていたオノ・ナツメ祭りだー。第一弾は「COPPERS」。
モーニング2で読んではいけたど、単行本でまとめて読む方がずっと良いです。この話って、あの話と繋がっていたんだなーというのが分かるので。 NYPDシリーズが一冊にまとまった同人誌がすごく読み応えがあって気に入っているので、またこのシリーズが読めるのはとても嬉しい(ま、ESUの面々の出番が少ないのは寂しいけれど、たまにビクターが出てくると嬉しい。相変わらず適度に適当なのも嬉しい・笑)。 お気に入りは「立派な警官」。熱血な若手巡査と、万年ヒラ巡査のベテランのコンビが良い。そして、少しやり切れない。 オノ・ナツメ短編集TESORO(オノ・ナツメ/IKKI COMICS)
2008.05.31 (Sat)
同人誌の作品が沢山収録されていたのが嬉しいです。「イーヴァの記憶」は…泣いた。両親の記憶を持たない少女と、彼女と暮す青年との話ですが、何て切ない。『Not Simple』に似た雰囲気かな。短いながら、ちょっとした映画を見たような気分になります。 刑務所から出所してくる男を出迎える人たちの話は、正にラストシーンの言葉通りですね。こういう話、好きだなぁ。お弁当の話も和みます(父子家庭の話は、やっぱり泣きました)。 オノさんの漫画を読んでいると、無性にお話を書きたくなるんだよねぇ。ホント、魅力的な物語を描く人だなぁ。 アウターゾーン 1-5(光原伸/集英社)
2008.02.06 (Wed)
この漫画、小学生の頃読んでトラウマになっていたのですが、今読んでも相当怖い(笑)。1巻の第一話なんて、もう泣きそうに怖い。でも、確実に自分の好みに影響を与えている作品でもあるなぁと思う。 日常から少し外れた「アウター・ゾーン」に迷い込んでしまった人たちの物語。『笑うせぇるすまん』に似た雰囲気ながら、不気味さはこちらの方が勝っているように思う(ダーク度は低いが)。何と言うか、呪われそうな感じがするんだよなぁ。結末は意外とハッピーエンド? というか、前向きなものが多いです。 もう少し作りこんで欲しいネタも沢山あるものの、今のジャンプでの連載は無理でしょうね。 愚か者は赤を嫌う(えすとえむ/mellow mellow COMICS)
2008.02.06 (Wed)
ミステリアスで狂気すら孕む表題作と、その他短編が収録されています。 これまでの作品の中では、一番BLっぽいシチュエーションが多かったように思います。が、BLと言うよりは、ゲイ漫画という方が近いような気もする…絵柄のせいなのか、語り方のせいなのか。体のラインが素晴らしく美しいので、ともするとそちらばかりに目がいってしまうという…男は骨格だと思う。 表題作は、もう少し掘り下げて欲しかったようにも思います。好きな雰囲気だったので、もっと読みたかった。最後に収録されている、「リュミエール」が一番好きかな。終わり方が良い。 聖☆おにいさん(中村光/モーニングKC)
2008.01.29 (Tue)
「モーニング2」にて連載している作品。これはめっけもんでした。 最初読んだ時は「何だコレ?!」と思ったけれど、じわじわとこのゆるい二聖人にはまってしまった…。 微妙にジョニデ似で衝動買いばかりする(しかも使えないモノばっかり買う)、何気に人気ブロガーだったりもするイエス(ド天然)と、もはやカリスマ主婦並にやりくり上手でしっかりモノ、漫画の才能があるブッダ(やはり天然)のコンビ、という時点で脱力モノです。でも、可愛いんだよなー。何だよこの可愛い聖人たち。 宗教ネタで、ここまでゆるーいギャグを展開出来るというのは目からうろこです。宗教学の授業を思い出してはプププ…と笑えてしまう始末。 ブッダが描いた「悟れ! アナンダ」読みたいなぁ。 エマ1-7(森薫/Beam comix)
2008.01.09 (Wed)
ヴィクトリア時代のイギリスはロンドンでの、メイド・エマと上流階級の青年ウィリアムとの恋物語です。ロマンスものの王道を行くストーリー。先は読めるけど、好きだなぁ。 昨今のメイドブームは萌え要素ばかりが強調されていてげんなりだったけど(まぁ、あれはそういうものなんだろうけど)、エマの「出来るメイド」っぷりにはキャーキャー言ってしまう…。やはり、メイドは黒服で華美でない服装の方がいいなぁ。 ウィリアムの計画性のなさ加減にヤキモキしたり(何で、金持ちんちの長男ってみんな計画性に欠けるんだろう…)、メルダース家の奥様の奔放振りにちょっとドキドキしたり(脱ぎすぎですよ)。 あと、何と言ってもこの作品は書き込みが半端ないです。建築物好きには堪らない。全部一人で書いてらっしゃるそうで…すげぇ。 |